木製素材を濡らして膨らんでタガが締め付ける役目を負う
桶などの周囲に撒いてある銅製の鎖のようなものを「タガ 箍」と言うんだけど、これは飾り物ではないので役目をしっかり負っているわけだ。
物によってはお飾りのタガというものもあって、接着剤を使って作る桶、それからプラスティック製の桶などは飾りが多いかな、それらは遠目で見てもすぐにわかる。
桶というものを自作した人はほとんどいないと思う、やってみるとわかるけど曲面を出すのが難しいのね。
量産型の桶だと木材の曲面部分を単に切削加工して湾曲に切り出したものを合わせていく、そのパーツを並べて合わせるところに接着剤を付けて、固定してからお飾りのタガをはめて完成となる。
ところが手作りの桶になったらそうはいかない。
なんだか高い桶だなぁ~と思う人が多いと思うけど、これは技術が必要になります。
しかも伝承者が少なくて、というか減りすぎて、日本から手作り桶が消えてしまうのではないだろうか? と思うぐらいです。
生活で使うというより祭事、神事で使う方向の商品になるので、本物じゃないとダメなんだという利用目的の場合にはこちらを使うだけの話なので、誰でも彼でもという話ではありません。
手水用具の説明をする上で書いておきたいことは、木製桶は濡らしてから使う、という大原則が忘れられているということです。
ともかく生活では滅多にお目にかからない道具だと思うから、使い方がわかっちゃいない、もうこれはしかたがない。
毎日使うなら誰も気にしないけど、稀に使う時にはカラカラに乾燥させてから保管しているはず、つまり、木が締まっている、痩せている状態ね。
見てもわからないぐらいの隙間が出来るわけだ。
だから、一度濡らして水を含ませると・・・木が膨らむ・・・そして少し大きくなる・・・その大きくなった木を押さえつけて留めるのがタガの役目。
ということで、神事の前には濡らしておいてください。
昔は木製桶が生活でも使われていたそうだから、誰でも知っている内容らしいけど、今はそんなことを知らない人は山ほどいるので、地鎮祭などの担当者であれば知っていることでも、そもそも地鎮祭を経験するのは少数派なので、初めて使うときには知っておいてね。
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