長押のお話 「ながおし」ではなくて「なげし」
座敷すだれを選ぶ際に金具も同時に選ぶわけだ、でもこの金具・・・使う場所で使える金具が決まってしまうことが多い。
今回の店長ブログは「延べ長押」を解説してみよう。
まず、この金具は短く切ろうと思ってもそう簡単には切れない、カッターでは無理だろう、当然ハサミも無理、ニッパーでも綺麗に切れない、回転電動工具を使うことになるかな。
でも切らないといけないとなれば切るしかない。
が、普通は切らないでいい場所で使う。
つまり、鴨居が大きな場所、もしくは鴨居に引っ掛ける部分がある場合。
さて、鴨居の形をしらないと話が進まないから、下記の図を見てほしい。
鴨居には出っ張り板のようなものがあって、その上には刻みがある。
むむむ、そんな場所は覗いたことがないって人も多いでしょうけど、まともな大工が作った鴨居は皆そうなっている。
この刻み部分に引っ掛けられるようになっていて、あればあったでやたらと便利な部分です、単に板を貼り付けただけの鴨居にはない部分ね。
延べ長押は切らないで使うことがほとんどだから、折り曲げて使うわけだ。
この折り曲げ作業はその場でやるしかないんだけど、一発勝負でやってもらいわけですよ。
クネクと曲げて直してを繰り返すと折れてしまう。
だったらそうやって短くできるだろうと思いがちなんだけど、数センチだけ切りたいなんて場合には、金属も固いもんで折り曲げるには苦労する。
木枠にはめてグイッと曲げると上手に曲げられます、挟んで曲げるってことかな。
上の画像で引っ掛ける部分だけ欲しいという場面もあって、似たような金具に「乙金具」というものがある。
乙金具は上から差すように付ける金具だね。
では、延べ長押で先端部分だけ使いたい場面とは・・・・天井と壁の直角部分に木枠があるときだ。
3センチぐらいの木枠を使って、そこから下に座敷すだれを掛けたいときだね。
そのときには短う切断して使います。
住宅ごとに鴨居の大きさが違うから、必ずしも折り曲げて使うものとは限らないから、小さな穴があいてある。
しかし、短くして使う場合には新たに穴をあけないとダメ。
真鍮釘が入る程度の小さな穴なんだけど、キリでは穴はあかないだろう。
決して難しい話ではないんだけど、座敷すだれの金具でどれを使っていいのかわからないときには聞いてください。
言葉ではなかなか伝わらないので、メールに画像を添付して送信してもられば一発で判断できると思う。
細長い長押(なげし) お座敷すだれの引掛け金具
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興味のある方は是非ご覧ください。