木製人形代 「杉」 一枚彫り 【祭祀具】
今も昔も人間ってものは一から生まれているわけで、近代社会とはいうものの人の根本的な部分は老いも若きも変わらない。
昔々の話になるけど、時代は平安時代、人の気持を表現した出土品に木製人形代があった。
いろいろな使い方をしているようだけど、その平安時代の出土品には人形代の頭と心臓部分に穴が開いていて、金属のようなものを刺した跡という。
つまり、現代版藁人形か。
コンチクショーと思う気持ちは誰にも止められない。
そこで浅はかな人は人に手をかけてしまうんだろうが、そこまで行かない、行かせない気持ちの持って行きどころがこのような形になったものへ向くのだろう。
恨みつらみ、妬み、嫉妬なんかどんな国でもどんな人でも持ち合わせている。
名前を書いて釘を打ち込み、埋めたり焼いたり流したりして平安時代の人達は利用したようだ。
ところが、このような藁人形的な意味合いというか、丑の刻参りとでもいうべきか、怨念を込める行為とはまるで反対の使い方もしてきたのが人形代。
自分の分身として痛いところをなすってみたり、頭が良くなれ~と頭をなでてみたり、時には御守代わりに持ち歩いていたり。
これもまた日本の歴史の中で行われてきたこと。
良い使い方も悪い使い方もない。
自分からみてどうかってこと。
陰と陽のように正反対の行為が混在する、人の心の映し鏡みたいもの。
さらに侍が刀にぶる下げていたこともあるそうで、これはオシャレなのかストラップなのか実に面白い部分。
乱世でもなければ武士の刀は使い道がないが、そこにお洒落度を求めて木製人形代をストラップ代わりにしている。
要は、身代わり。
所変われば品変わるとはよく言ったもんで、モノの見方は誰から見るかどこから見るかによってまるで違って見えることがある。
ましてそれが十人十色の人間の気持ちなら、なおさら。
人の気持ちを込める道具が木製人形代。
木製人形代 「杉」 一枚彫り 【祭祀具】
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